無常と無情が
地の底から
海の彼方から
押し寄せてくる
常ならぬ現実と
情け容赦ない世間に
寄る辺なき人々がさまよう
掌は裏返り
システムは覆り
「ひとつ」になったはずの世界に
無数の怒声と悲鳴がこだまする

けれど僕たちは知っている
たとえ破壊され、踏みつけられても
消えることのないものの存在を
「ひとつ」なんて叫ばなくても
「ひとつ」になれる方法を

たとえば肩を組む
跳ねる
歌う
目を閉じてもいい
目を閉じて祈りを捧げてもいい
やがて歌声は消えるだろう
願いは聞き届けられないかもしれない

それでも僕たちは歌う
だとしても僕たちは祈る
東の海から太陽が昇り
風が吹くように
子供たちが笑い
さくらが春を告げるように
決して失われず
決して変わらないものがあることを
信じているから

僕たちは知っている
世界は無常と無情に塗り込められてはいない
永遠がここにある



*本稿は「湘南ベルマーレ オフィシャルハンドブック2012」に掲載されたものです。